製造年 | 1966年 |
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製造者 | 日本電気(株) |
所有者 | 日本電気(株) |
史料所在地 | 〒183-0036 東京都府中市日新町1-10 日本電気(株) 府中事業場 |
公開情報 | 原則非公開(応相談) |
照会先 | インフラ・テクノロジーサービス事業部門 戦略・企画室 Tel.03-3454-1111(大代表)
https://www.nec.co.jp/ |
NEAC-1210は従来の小型会計機並みの価格で,性能豊かで柔軟な超小型電子計算機として日本電気により1964年に開発された.国産機として最初に計画生産に成功し,1966年8月までに国産最多の700台強が納入された.日本電気は小型電子計算機の市場性,将来性に着目し,1961年にはNEAC-1201を開発実用化していた.NEAC-1210は基本システムを計算装置,操作卓(記憶装置を含む),NEAC WRITER(タイプライタ,テープリーダ,テープパンチ)で構成し,ストアードプログラム方式を採用した.また,パラメトロン素子による,安定,安価,小型の演算ユニットを実用化し,記憶装置に小型で安定,長寿命の磁気ドラム(記憶容量3,000桁)を開発使用した.導入設置には特別な設備が不要で,設置面積も少なく,一般事務室にも容易に設置できる経済的なシステムであった.1965年5月から半年間,ニューヨーク世界博覧会に出展され,1966年4月には第12回大河内賞を授与された.NEAC-1210の経験は1967年発表のNEAC-1240,1973年発売のオフィスコンピュータNEACシステム100へと続く開発に活かされた.現在,計算装置や操作卓他一式が日本電気に保存されている.