製造年 | 1959年 |
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製造者 | カシオ計算機(株) |
所有者 | カシオ計算機(株) |
史料所在地 | 〒151-8543 東京都渋谷区本町1-6-2 カシオ本社ビル2F フューチャリウム内 電卓の歴史コーナー |
公開情報 | 原則非公開(応相談) |
照会先 | サステナビリティ推進室 E-mail: csr-report@casio.co.jp |
14-Bはカシオ計算機が創業の機械14-Aに続いて開発したリレー式計算機である.リレーは電磁石を使ったスイッチの一種で,継電器とも呼ばれ電話の交換機などに大量に使用されていた.黎明期のコンピュータにも応用されたが,接点を持ったその構造から,恒温湿の防塵室などに設置するのが普通であった.同社は一般の事務所での使用を考え,信頼性や防塵に配慮し,小形の机ほどの大きさに詰め込めるリレーの数で14桁の四則算を行える計算機を完成させた.1957(昭和32)年に発売された14-Aは電動計算機や手回し計算機に比べて静粛で,演算が速いため好評を博し,官庁,証券会社や一般企業の事務部門などに導入された.その後,技術計算や統計計算などで平方根を求めたいというニーズに答え,1959(昭和34)年に65万円で発売されたのが14-Bである.14-Bは大学や研究機関などの技術部門にも数多く採用された.
入力は,現在の電卓と同じ10キー式,表示は14桁,定数記憶7桁1組・5桁2組で,自動累計計算や開平計算が可能であった.形状は机形で,幅1080×奥行445×高さ780mmの大きさにリレーを約350個内蔵し,重量は140kgである.